うつ病と仕事と生活と

うつからの復帰を目指す著者が、病気や仕事(転職含む)との付き合い方、考えを記録していくブログ

うつ病の仕組み

皆さんは、うつ病のメカニズムについて知っていますか?

 

最近でこそ、そういう人は減りましたが(そう願いたいw)

気の持ちようだとか根性が足りないからとか、そう思っている人はいませんか?

 

この記事をはじめ、メカニズム・対策カテゴリでは、

なるべくシンプルに、病気の仕組みや対策を説明していけたらと思います。

より詳しい説明が見たい方は、リンク等を参照してください。

そして、細けぇことはいいんだよ!というせっかちな方は、まとめだけ読んでいただいても結構です。

 

 

 

 

 

 

 

モノアミン仮説

体内で、セロトニンノルアドレナリンと呼ばれる物質(=モノアミン)が不足することがうつ病の原因である、という仮説です。

ノルアドレナリンを増やすお薬が、うつ病の治療に効果があることが偶然発見され、

このことがきっかけで1960年あたりから提唱されています。

現在使われている抗うつ薬の殆どは、この仮説をベースに開発されたものです。

 

残念ながらこの仮説だけですべてを説明することはできないのですが、

ここで大事なのは、

・体内で必要な物質がうまく作られなくなる事で起こる 

ということです。

決して、気持ちや根性等、精神論で語れるものではないのです。

また、それゆえ、誰にでも起こり得る病気です。

 

多少乱暴な例えですが、

インスリンが減少(or 働きが低下)して糖尿病

甲状腺ホルモンが低下して橋本病

になることと似ています。

 

これらの病気では、医師の診察を受け、投薬による治療が不可欠です。

うつ病でも同様に、医師にかかって治療を受けるのがベターと思います。

 

 

なぜモノアミンが不足するのか?

例えば、

・ストレスによりセロトニンノルアドレナリンを作る機能が低下する

・日照不足によりセロトニンの分泌が低下する

ことなどが原因と考えられます。

 

前者は言うまでもなく、ストレスによるうつ病

後者は、季節性のうつ(冬季)や、北欧など日照時間の少ない国で

うつ病の患者が増える傾向にあることと関連しています。

 

うつ病の治療の際、カーテンを開けるか、できれば外に出て日光に当たる、

とよく言いますが、セロトニンの量を増やす点でも理に適っているのですね。

 

どんな症状が出る?

 

人によって千差万別なのですが、大まかに、

・行動意欲の低下

・気分の落ち込み

・食欲や性欲の低下

・自殺願望

といった気持ちに関するものと、

・肩こり、頭痛

・その他、身体の痛み

睡眠障害

といった、身体に関するものがあります。

 

後者はうつ病のイメージと結びつきにくいのですが、

実はうつが原因でこれらの症状が出ている場合もあります。

 

セロトニンは、睡眠をはじめとした体内時計の調整にも関与しているので、

その分泌が乱れているうつ病では、睡眠のリズムが乱れることがあります。

(私も、夜寝付けず、日中は夕方まで起き上がれない状態が続きました)

 

ストレスが長期間感じている方で、肩こりが常にひどい、

夜寝られない、朝起きれないことが増えた方は、うつ病の症状である可能性もあるので、

なるべく休むようにしてください。

 

まとめ

うつ病は気持ちの問題でなく、体内で必要な物質(モノアミン)が不足して起こる

・それゆえ、誰にでも起こり得る病気である

・モノアミンの不足は、ストレスや日照不足が原因の一部と考えられる

・うつの症状には、気持ちだけでなく、身体的なものもある

 

リンク

・塩野義製薬HP うつ病 ~こころのサイン からだのサイン

・理化学研究所HP 

 うつ病関連物質セロトニンを制御する外側手綱核は睡眠調節も担う

 -うつ病に見られる睡眠障害を理解する手がかりに-